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2009-11-18

工事現場 第4話

昨夜遅くの緊急の電話で橋本に言われ、履いてきたスニーカーが足元の赤土に滑り、よろけながらも梨恵子も続いた。
橋本が向かったプレハブに向かう梨恵子は何者かに見つめられている視線を感じ、ふとその方向を向いた。
「・・・・・・・・。」
タンクトップや肌着姿の見るからに肉体労働者という中年男達数人が梨恵子の姿をじっと窓から見つめていた。
男達がいるプレハブ近くには薄汚れたシャツなどが洗濯して干してあり、その男達はそこで何日も寝起きしているようであった。
その視線の鋭さに梨恵子は軽く会釈をしたものの、顔をあげられずに橋本が向かったプレハブのドアへと歩みを急いだ。

梨恵子は入り口で軽くスニーカーを叩き泥を落として、事務所の中へと視線をやると日焼けした毛深い中年男が橋本と向かい合っていた。
「大山さん、わざわざ手前どもなんかの為に、お忙しい中、お待たせしてしまって・・」
橋本は極度の緊張からか少しうわずった声で、目の前の男にペコペコお辞儀しながら挨拶をはじめた
「この度はどうぞ、よろしくお願いいたします・・」
橋本の態度ぶりに察した梨恵子もその男に深々とお辞儀をした。
「まぁ、いいから・・・そこにでも座って」
50代後半くらいの風貌の大山は手を仰ぐように動かすと野太いガラガラ声で橋本らの挨拶をさえぎるように土埃で薄汚れたソファーを指差した。
「あ、すいません。それでは・・失礼します・・・。」
「し、失礼いたします。」
梨恵子は目の前の大山や事務所全体に漂う何ともいえない不潔感に思わず眉を潜めそうになったが、隠し通し緊張の面持ちのまま腰を下ろした。
「で・・・? 今日は橋本さん自らが来たってことは、あんたが手伝ってくれるって事なんだよな?」
大山は、何でここにいるんだと言わんばかりに横の梨恵子を一瞥すると視線を橋本に戻して言った。
「い、いえそれが・・・あの・・・あの・・・」
しどろもどろの橋本のこめかみから脂汗の滴が垂れ出し、紅潮した顔つきでその汗玉を拭っていた。



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