翌日、秘書課長の太田のもとに武田から1本の内線電話が入った。
内容は秘書課勤務の杉本優香が特別業務につく為
しばらくは秘書業務を外すとの事であった。
太田は優香の特別業務というのが気に障ったが上司の言葉に従い返事を返した。
優香は商品開発ブロック内の奥に急遽設置された特別研究室にいた。
何重ものIDチエックがあり厳重態勢をしかれた1室で
数人の男達と優香はテーブルを囲んでいた。
研究チームが開発した吸収素材の説明を優香は聞いていた。
自分がこのプロジェクトに参加し何が出来るのかはっきりとイメージ出来なかったが
参画する事に意義がありそれが自分の評価に繋がるのも優香は知っていた。
吸収力と脱臭効果など研究員はプロジェクター映し出された画像をもとに説明していた。
「そこで…杉本さんに協力していただきたいのは…」
「女性として率直な意見や…その…感想をお聞かせいただければと考えています」
「今の段階では…何も申せませんが…」
「もちろん…この説明では感想などは無理です…」
「…………。」
「まだ…データー的に不足している部分が多いのです。」
「商品構造の外形はほぼ完成しています…が…」
「直接、肌に触れる部分の形状がデーター不足の為に開発できていません…」
「…肌に…?」
「女性器の外陰部の形状データーが無ければ密着した生理用ナプキンは作れません」
「我々、研究チームは全員男性で構成されています。」
「使用感などの判断が出来ないのです」
「……」
優香は研究員が何を求めているのかを知り動揺していた。
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