「あの…何か?」
「管理人さんには話しておいたのだが…聞いてない?」
「え…はい。何も…」
里奈は首を少し傾げた。
「そう…困ったな…今日しか日程とってないしな…」
「あの…何ですか?」
「水道管の検査に来たんだけど…突然になっちゃうからな…」
「検査…?」
「いや…台所を少しね…見させてもらえてもらえれば良いんだけどね」
「別に…良いですよ」
「そうか…じゃぁ…お邪魔するよ」
「どうぞ…」
里奈は男を玄関から通して小さなキッチンを案内した。
栄三の鼻に里奈の部屋に漂っている若い女の甘い香りが入り込んだ。
若い女性らしく可愛らしい絵柄の調理器具や食器が並んでいた。
「じゃぁ…点検しますよ…」
「はい…お願いします」
栄三の目がチラチラと剥き出しになっている里奈の太腿や乳房のラインを見てるなど
思いもよらずに里奈は暇だった事もあって栄三の横で点検作業を見ていた。
(いい体してるな…今日は大当たりだぜ)
「お嬢さんはここに来てどれくらいになるの?」
栄三は点検作業を装いながら里奈に話し掛けてきた。
「うーん。。。もう半年近いかな」
「お幾つなの?」
「19です。」
「そう…えらいな。。そんな若いのにしっかりと一人暮らししてるなんて」
「そうですか。。。」
「うちの娘も同じ年だけど…あなたとは全然違うよ…うんしっかりしてる」
「えー…そんなにやってないです」
言葉を返したものの里奈は誉めてもらって悪い気がしなかった。
「いやー今日は暑いね。。」
「いやー暑い…暑い…」
栄三はタオルで顔に風を送りながら何度も言葉を繰り返した。
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