「どっか・・・いっちゃった・・・。」
ちょっとがっかりした美雪であったがその裏側でほっとしていた。
球体が動かなくなってからそれが自分の事を見ているような感じをもっていたのだった。
見つめられているような感覚に少しの恐怖を感じたが
UFOを実際に目撃しているといった好奇心と高まる興奮によって抑え込んでいた。
「UFO・・いなくなっちゃった・・・。」
「帰ろかな・・」
美雪がサドルをまたいだ瞬間、何か激しい衝撃が全身を走った。
「・・・ぅっ・・・・」
声を詰まらせた美雪の目には白い閃光が辺りに走っているのが映り
そのまま美雪は意識を失っていった。
(・・・・・・・ん・・・んん)
やがて美雪は意識を取り戻した。
(・・・・・・?)
自分に向けられている天井からの明かり慣れない美雪は目をしばたかせた。
次第に部屋の明かるさに慣れてきた自分の視界を美雪はもうろうした頭で眺めた。
(部屋・・・?)
そこは一面シルバーの壁に囲まれた部屋であった。
天井には大きな丸型の照明がありその周りにある小型の照明が自分を照らしていた。
美雪は部屋の中央にあるベットのような台に寝かされていた。
(うんっ・・・あ・・・体が・・・っ・・・動かない)
美雪は体を動かそうとしたがピクリとも体は反応せずにいた。
(ここは・・・どこ?)
美雪は声を出そうとしたが口から出たのはこもったうめき声であった。
(誰かー・・・誰かー・・・)
恐くなった美雪は力の限りに叫んだが結果は同じで言葉にならなかった。
(誰かー・・・だれ・・・か)
ふと美雪は自分がどんな姿でいるのか気になり声を止めた。
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