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「じゃあ、俺は持ち帰りの仕事が残ってるから、2階にあがってるね」
「うん、大変だね、がんばってね」
自宅に着くと忠雄は2階への階段を上がり、書斎のある部屋へ行き、涼子は仕事が残っているにも関わらず
ショッピングに付き合ってくれた忠雄の背中にありがとうの言葉をかけると買い出した食材を手に1階の奥にあるキッチンへと向かった。
「・・・・?」
冷蔵庫に買った野菜などを詰めていた涼子は2階でバタバタと人が走る音が聞こえたような気がして手を止めた。
「・・・ドスン・・ドスンドスン・・」
「あなた? あなた何今の音?」
涼子はキッチンから階段に向けって半身を出し、2階の忠雄に向かい声をかけたが返事は返ってこなかった。
「ドス!・・・ドスン・・・」
返事の無い2階から再び軋むような音が響き、涼子はただならぬ予感を感じ慌てて2階へと階段を急ぎ上がっていった。
「!!」
階段をあがった涼子は書斎で忠雄が目の上を腫らし唇が切れ、うずくまっている姿が目に入り、思わず口に手をあて驚愕の表情を見せた
「あ、あなた!な・・・・何があったの!!」
涼子はうろたえながら、変わり果てた忠雄に近づき、しゃがみこんだ。
「あ・・・あなた!!」
悲鳴に近い声で、赤黒く変色した顔に手をやろうとした涼子の目に忠雄の両手首と両足首がテープでグルグル巻きにされているのが目に入った。
忠雄は下半身をトランクスだけの姿にされ屈辱的な姿で胡坐をかかされ座りこんでいた
「り・・・りょ・・・うこ・・・に・・・にげ・・・ろ・・・」
口端から血の筋を垂らした忠雄は、振り絞るような声で目の前の涼子に言った。