「だ・か・ら!手伝える事があるかどうかじゃなくて、自分で仕事を探すんだって昨夜の電話でも言ったでしょ・・・」
「は、はい・・・。」
「重要なのは、人手をうちが貸しているという事実なんだから、そこから、いずれは受注拡大へと話をもっていくわけだから・・・」
「え・・ええ・・それは夕べの電話で何度もお聞きしました・・。」
梨恵子は昨夜遅くにかかってきた橋本からの電話の内容を思い出していた。
「先週末、大山さんから人手を貸して欲しいって言われたときには松尾ちゃんの手が空いていたから、2つ返事で喜んでお伺いすると言っちゃったけど」
「・・でも松尾さん・ご病気で・・・」
「そう、昨日の夜、食中毒で入院しちゃっただろ・・他の連中にも当たったけど、皆、ギリギリのローテーションでやってるから」
「はい・・・。」
「森尾さんしかいないんだよ・・・今日、うちで出せるのは。人を出す約束だけはなんとか守らないと、受注が増えるどころか、逆に切られちゃうから」
「は、はい・・・。私、やれるだけ、がんばってみます」
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