試用期間が終了し大輔は別の支店に配属され別々になってしまったが
電話と週末のデートを重ねお互いの愛を確かめあい3ヶ月を過ぎた頃に
里奈は彼の部屋で女になった。
里奈は自分を大切にしてくれる大輔の求めに応じ女としての部分を感じていき
自らもその快感を楽しむようになっていく幸せな日々を送っていた。
しかしそんな幸せな日々は長くは続かなかった。
それは記録的な猛暑の続く8月の事であった…。
「暑い…暑いよー…大ちゃん」
ローボードの上に置いてある大輔の写真に里奈は話し掛けた。
部屋のエアコンは最低温度に設定しても意味が無かった。
大輔が休日出勤を命ぜられて楽しみだった休日を里奈は一人で過ごしていた。
急な予定変更になったため里奈は朝からグデグデ床に転がり雑誌を眺めていた。
部屋から出るつもりのない里奈はTシャツに短パンといったラフな格好で
退屈な土曜日の昼間を過ごしていた。
「後で…美容院でも行こうかな…」
ファッション雑誌に目を向けながら里奈はそんな事を呟いていた。
「ピンポーン」
「??」
里奈は自分の部屋の呼び鈴が鳴ったような気がしてデッキのボリュームを少し絞った
「ピンポーン」
「…あ…やっぱり私のところだ。」
里奈はバタバタと玄関口に言った。
「はーい…」
玄関のドアを開けると作業着を着た50歳過ぎの中年男性が立っていた。
「すいません…私こういう者です」
「は…はぁ…」
里奈は男の顔を見てから渡された名刺に視線を投げた。
そこには「東京水道管検査局 検査員 中野栄三」と記してあった。
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