桜王子県に生まれ育った内田里奈は地元の高校を卒業し東京に本社がある光吉商事に就職する事が出来た。会社は独身寮を持っていないため必然的に会社への通勤範囲内にアパートを借りる事となり両親の心配をよそに里奈は念願の東京での一人暮らしを手に入れたのだった。
初めての一人暮らし、初めての就職、入社してからしばらく里奈はその忙しさに目が回りそうであったが、新しい恋に出会っていた。数百人いる新入女子社員の中でも里奈は抜群に目立つ可愛らしさを持っていた。濃い栗色のショートヘアにくりくりっとした瞳が印象的な里奈は同期の男子社員から何度となくアタックをされて里奈も戸惑いを覚えるくらいであった。
人なつっこい明るい性格のため他の女子からもねたまれる事なく里奈はアタックしてきた男性から青木大輔という一人の男性に恋をしていった。今風の男性と違いどことなく素朴で誠実な彼に里奈は惹かれていった。大人しくて口数が少ないのだが黙ってそばにいるだけで里奈はうれしかった。
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月夜桃花の物語